無 題
十六のわたし 十七のわたし 十八のわたし
いろいろなことのあった 十九のわたし
三十のわたし 三十一のわたし
いまのわたし

ぜんぶ たいせつな わたし
いつも 同時に わたし の 中に
棲んでいる さまざまな
わたし たち

長く生きてゆけばゆくほど 
かず が 
ふくらんでゆく いろんな わたしで
そのうちに きっと 喉元まで 
いっぱいになって
その 息苦しさで
あの世に 召されてゆくのでしょうか